腰痛とおしりの筋肉について
腰痛とおしりの筋肉が密接に関連しあっているということを聞いたことはありませんか?
慢性、急性を問わず、腰痛の時、腰の痛みにだけ目を向けてしまうことは多いと思います。
しかし、腰痛は、さまざまなことが原因で起きるものです。
今回は、比較的分かりやすい「おしりと腰痛」の関係について書いて行きます。
腰が痛い時に、腰そのものを揉んだり、ストレッチをする方は多いですが、それではまったく意味がないという場合があります。
代表的なのが、「おしりの筋肉」がカチカチに硬直しているケースです。
その場合は、硬直した「おしりの筋肉」から連動して腰痛に繋がっているわけですから、腰そのものに原因を求めても解決しません。
腰痛の原因となるおしりの筋肉 梨状筋
おしりの奥の方にある筋肉のことを、「梨状筋(りじょうきん)」と言います。
奥の方にある、いわゆるインナーマッスルですね。
梨状筋の上下や中を通って大腿部に伸びている大きな神経が、坐骨神経痛(ざこつしんけいつう)で知られる坐骨神経(ざこつしんけい)です。
この坐骨神経痛が、梨状筋に過剰圧迫されることで、鈍痛やシビレを生じるわけです。
梨状筋症候群(りじょうきんしょうこうぐん)と呼ばれています。
梨状筋症候群は、坐骨神経痛の症状に非常に似ており、おしりの筋肉のコリや鈍痛、しびれを伴うことが多いです。
梨状筋症候群の原因について
梨状筋症候群の原因としては、まず、ランニングや自転車などの運動過多による炎症、また事故による外傷などが挙げられます。
その他に、日々の生活習慣にその原因があることも多いです。
例えば、長時間のデスクワーク、トラックやタクシー運転手さんのように、座りっぱなしの状態が多い場合に良く起きるようです。
おしりの筋肉に全体重がかかり続ければ、相当なストレスを伴います。
ですから、筋肉の柔軟性が失われてしまうわけですね。
女性の場合は、月経や妊娠などによって身体的なバランス変化が起き、それが症状となることも考えられます。
梨状筋症候群の自分でできる対処法
梨状筋症候群の一番カンタンな対処法は、おしりの筋肉へのストレスを
軽減することです。
ふだん運動過多の傾向のある方は、直ちにトレーニングを中止した方が
賢明です。
デスクワークや運転などで長時間座りっぱなしの方なら、なるべく休憩を
多く取り入れることをおススメします。
たとえば、1時間座ったら少しだけ休憩して立ち上がって見たり、できれば
ストレッチのような体操を取り入れることも大切です。
基本的に、梨状筋の過剰な硬直によって起きる症状ですから、おしり周りの
血液の循環を良くすることを意識しましょう。
ホッカイロや湯たんぽなどで温めるのも良い方法と言えるでしょう。