椎間板ヘルニアで足首が痛いし、しびれる?
椎間板ヘルニアに足首の痛みやしびれがあると言ったら、驚く方がいるかも知れません。
なぜなら、椎間板ヘルニアという言葉を聞けば、多くの場合、真っ先に頭に浮かぶのが腰の痛みだからです。
しかし、実は、椎間板ヘルニアは、腰以外にもいろいろな箇所に痛みが出るケースがあり、足首の痛みやしびれもその一つと言えます。
ここでは、椎間板ヘルニアと足首の痛み・しびれとの関係性ついてご説明します。
椎間板ヘルニアで足首の痛み・しびれがある原因は?
椎間板ヘルニアの方が、足首の痛みやしびれを訴えることがある原因は何でしょうか?
まず、椎間板をご存じない方のために少しご説明します。
背骨の腰部分のところにある腰椎というものが5個並んでいます。
椎間板とは、腰椎の一つ一つに背骨がスムーズに動くようにクッション役として存在する組織のことです。
椎間板の中心部には、髄核(ずいかく)というゲル状のものがあり、その周りを線維輪(せんいりん)という組織が囲む構造になっています。
椎間板が何らかの理由で潰れたり、とんがって飛び出て神経にさわり、痛みを発症することを「椎間板ヘルニア」といいます。
では、この椎間板ヘルニアが足首の痛みを起こしている原因はなんでしょうか?
実は、腰椎(背骨の腰の部分)や椎間板の後ろには、足の神経も繋がって付いています。
そんな足の神経に飛び出た椎間板が当たることによって、足全体、もしくは足首の痛みやしびれとなってあらわれるわけです。
しかし、椎間板ヘルニアになったからと言って、必ずしも足や足首に痛みが現れるわけではありません。
椎間板ヘルニアの症状には個人差があるからです。
椎間板ヘルニアで足首の痛みやしびれが出たら?
椎間板ヘルニアで足や足首に痛み・しびれが生じた場合、あわてずに椎間板ヘルニアを治すことを考えましょう。
ほとんどの場合、椎間板ヘルニアは「保存療法」によって改善します。
ただし、数カ月間もの保存療法を続けても改善されなかったり、痛みが増すという場合は、手術を考える必要があるかも知れません。
また、すでに椎間板ヘルニアを発症して治った方は、再発しないために対策をしておきましょう。
そのため、以下のような腰や足に負担がかからない生活をすることが重要です。
猫背や中腰などは、体重の約6倍の重さが椎間板にかかります。
荷物を持つときは、まず腰をおろして、ゆっくりと。
それから荷物を自分に引き寄せて、立ちあがるようにしましょう。
椅子などに座っているとき、足を組むのは極力ひかえましょう。
なぜなら組むことにより骨盤や体がねじれ不安定になり負荷がかかるためです。
また、床にあぐらも腰に負担がかかりますので避けたいところです。
体重の増加は、重みが椎間板にかかり再発しやすくなります。