腰椎変性すべり症かも?症状を知って病気を見つける
腰椎変性すべり症は、長年の悪い姿勢や腰椎の負担によって、腰椎を構成している一部の「椎体(ついたい)」がずれて痛みが起こります。
もともと椎体が分離していた場所に負担がかかって「ズレ」が生じた場合、「腰椎分離すべり症」と言います。
腰椎変性すべり症は、比較的中高年の方に多く、腰椎分離すべり症は、若年層で激しいスポーツをされる方に多く見られる病気です。
外的要因がない腰椎変性すべり症は、40代以降の方(特に女性)に多いのが特徴です。
過度の肥満、腹筋や背筋の筋力の衰え等によって腰椎に負担がかかりズレが生じるのです。
40代と言えば、男性も女性も働き盛りですから、何かとご多忙な方が多いでしょう。
そのため、何度かひどい腰痛をおこしても、「歳のせいだから」とごまかして病院へ行かないケースも多いのです。
腰椎変性すべり症は、病気が進行して、体が動けなくなってから整形外科を受診するケースもありますから注意が必要です。
腰椎変性すべり症のメカニズム
腰椎変性すべり症のメカニズムについて、ご説明します。
背中には背骨がありますが、背骨のことを専門的には脊椎(せきつい)といいます。
脊椎は、椎骨(ついこつ)が椎間板(ついかんばん)によって支えられて、連なって形成されています。
腰椎は、脊椎の下の部分になります。簡単にいえば、腰の骨ですね。
腰の骨には、第1腰椎から第5腰椎がずれることなく、なだらかなカーブを描いて並んでいることが特徴です。
人の体はうまく作られているので、簡単なことではズレたりはしません。
ところが、椎間板の老化などで、背骨の関節(椎間関節)が壊れてしまうと椎間板が異常をおこして、骨がずれてしまうことがあるのです。
これが「腰椎変性すべり症」です。
腰痛変性すべり症がひどくなると、長い距離を歩けなくなる間欠性跛行(かんけつせいはこう)という症状がでてきます。
脊柱管狭窄症と症状が似ていることが特徴になります。
歩くたびに、腰や足にしびれや痛みがある場合には、腰椎がずれている、腰痛変性すべり症になっている可能性が高いです。
動き方によっては、症状をさらに悪化させてしまうこともありますので、長く続く腰痛を抱えている場合は、整形外科でレントゲン検査を受けることをおススメします。