腰痛に関係する骨粗しょう症の症状
腰痛の原因となる「骨粗しょう症」の症状についてご説明します。
実は、骨粗しょう症という病気は、サイレント・ディジーズ(静かな病気)と
呼ばれ、とても自覚症状が出づらい病気の一つです。
特に、初期段階における自覚症状は、まったくありません。
ある時、突然骨折をしてしまい、初めて「骨粗しょう症」に気づくということも
しばしばです。
ただし、高齢者になってくると、その症状が段々とあらわれます。
たとえば、60歳を過ぎた高齢者の方が、重いものを持った時や、椅子
から立ち上がる時「腰が痛い!」と訴えるのは、骨粗しょう症の自覚症状の一つです。
他にも、「身体を後ろに反らすと痛い」「背中や腰部が時々痛む」という
のも、骨粗しょう症になった高齢者がよく訴える症状です。
また、身内の方から「昔に比べて背中が丸まって来たね」と言われたり、
「身長が低くなって来たね」と言われたりするようなら、骨粗しょう症である
可能性が高いです。
その場合は、早めに整形外科などで診断してもらった方が良いでしょう。
骨粗しょう症は、進行するとちょっとしたことで骨折したり、酷い場合には
「圧迫骨折」という身体の重みだけで「背骨が潰れる」という状態になります。
圧迫骨折した瞬間、痛みを感じて症状に気づくこともありますが、そんな
状態でも、骨粗しょう症は痛みがない場合がありますので、注意が必要です。
骨粗しょう症の対処法
骨粗しょう症にならないため、もしくは進行を遅らせるためには、予防する
ことが最も重要です。
なぜなら、骨の強度は、すぐに以前の状態に戻るというものではないからです。
骨の強度は、骨質と骨密度で判断しますが、特に骨密度という
骨中のカルシウム量は重要です。
骨密度は、BMD(bone-mineral-dencity)という指数で表され、骨の
強度要因の約7割を占めます。
40代以降は、BMDが減少していきますので、いかに20~30代から
骨密度を高めておくかということが、骨粗しょう症予防には重要です。
40代以降の方は、1年に一度ほど骨密度検査を受け、意識的に
以下のことをチェックすることをおススメします。
- 骨密度が自分の年齢平均に達しているか?
- その数値が骨折を起こしやすいレベルかどうか?
- 前回からの推移として骨密度が低下していないかどうか?
以上のことをチェックしながら、骨を丈夫にするために以下の方法を
実践しましょう。
まず第一に、栄養バランスのとれた食生活を意識すること。特に、
カルシウムやビタミン類は十分に摂るようにしましょう。
次に、前述しました「骨代謝のバランス」を良くするためにも、軽めの
運動を行いましょう。
骨への適度な負荷は、骨を丈夫にしてくれますからね。
最後に、適度な日光を浴びることも骨を強くするためには重要ですので、
意識しましょう。
ただし、日光は有害な紫外線のことも気になりますので、あくまでも日常
生活の流れの中で、少しだけ意識するという程度にとどめておいてください。