変形性腰椎症の症状について
変形性腰椎症の症状とは、どのように現れるのでしょうか?
変形性腰椎症の主な症状としては、椎骨にできた骨棘(こっきょく)によって
神経が圧迫・刺激がされることで慢性的な腰痛が現れます。
変形性腰椎症による腰痛症状の特徴は、腰が重い、または重だるいと
いうような鈍い痛みです。
変形性腰椎症は、朝ベッドから起き上がった時や、歩き始める時のような
「動き始める時」に痛みの症状が現れやすいというも特徴の一つです。
動き始めてから、しばらくすると痛みが軽減するというのも、症状の特徴と
なります。
また、腰椎の変性よって腰部周辺の筋肉や靭帯に過度の負担がかかり
血液循環が悪くなりますので、それによって腰の張りが出ることもあります。
変形性腰椎症は、腰痛によって腰の動きに制限がかかったり、変性による
後湾や側湾で、腰が曲がったりすることがあります。
変形性腰椎症の症状は、動作によって変わる?
変形性腰椎症になると、「前かがみの姿勢」で仕事などの作業を続けると
腰が伸びづらくなります。
逆に背筋をピンと伸ばしたり、胸を張って後方に反り返ったりすると、腰痛
が増すケースが多いです。
また、神経圧迫による腰痛をかばおうとして、無意識に姿勢が悪くなったり、
背骨が変形することで左右どちらかに傾き、身長が低くなることもあります。
朝起きた時には、「腰の張り」や「こわばり感」を生じることがあります。
変形性腰椎症は、腰部を冷やしてしまうと症状が悪化しますので、痛みも
強くなります。
お尻から太ももの後側にかけて痛みが広がったり、寝ている時に、ちょっと
姿勢を変えただけで、激痛が走るというケースもあります。
逆に、入浴をすると腰部が温められますので症状が和らぐというのも特徴
です。
変形性腰椎症の症状が悪化すると、どうなるの?
変形性腰椎症の症状が悪化すると、神経が束になっている馬尾神経
というところが圧迫され、お尻から足にかけて痛みやしびれを感じる「坐骨
神経痛」に発展することがあります。
坐骨神経痛の症状が悪化すると、少し歩いただけで足の痛みが酷くなり
歩けなくなる、間欠跛行(かんけつはこう)と呼ばれる状態を引き起こします。
ちなみに、休むと回復するというのも間欠跛行による症状の特徴です。
この症状が現れる時は、骨棘(こっきょく)による神経圧迫の影響により、
腰部の脊柱管(脊椎の空洞)が狭められ、腰部脊柱管狭窄症を併発
している可能性が高いです。
脊柱管は、例えるなら土管のような形状をしていて、中に血管や神経が
通っています。
そのため、これらが圧迫されることによって、腰の痛みや下肢のしびれ等
が引き起こされるのです。
何にせよ、腰まわりの痛みが強かったり、足にしびれが走ったり、排尿・
排便障害がある場合には、他の病気に移行している可能性が高いです。
女性の場合、変形性腰椎症が更年期障害の症状の一つとして起きる
ケースもあります。