腰痛時の鎮痛剤（痛み止め）について
腰痛の時に、鎮痛剤を使うか使わないかについては意見が分かれるところです。
もちろん、腰が痛むからと言って慢性腰痛の方が常用することは良くありません。
しかし、急性腰痛（ぎっくり腰）で痛くてどうしようもない時に使用するのは、決して悪い選択ではないと思います。
腰痛で動けない、しかし病院へすぐには行けないというような状況は、誰にでも起きうることですからね。
ところでこの鎮痛剤、薬局へ行くと、塗り薬、貼り薬、飲み薬等いろいろありますから、どれを選んだら良いか迷うところです。
ここでは腰痛に効く痛み止め、使うと良い鎮痛剤について書いて見ます。
腰痛の痛み止めの一つ「消炎鎮痛剤」とは
腰痛の痛み止めと聞くと、その場で痛みを取り去るだけと思う方も多いことでしょう。
しかし、痛み止めは「消炎鎮痛剤」とも呼ばれています。
読んで字のごとし、痛みを抑えるという意味合いの「鎮痛」に加えて炎症を抑える「消炎」という効果もあるのです。
たとえば「急性腰痛」の場合、腰部付近の筋肉が外部からの衝撃等によって炎症を起こしているケースがあります。
このような場合は、炎症が痛みの原因となっているわけですから、消炎鎮痛剤が効果を発揮するわけです。
ただし、消炎鎮痛剤だけで腰痛が治るのかと言うと、そうではありません。
何故なら、痛みの原因の一つとして考えられる「炎症」が治まったとしても、腰痛の原因は他にも無数に考えられるからです。
たとえば、腰椎に異常があって腰痛になる場合もありますし、筋肉疲労からの腰痛も考えられます。
内臓疾患からくる腰痛もあれば、精神的ストレスによる腰痛も考えられるでしょう。
つまり、消炎鎮痛剤は、腰痛を根本的に治すために使うのではなく、あくまでも痛みを抑える対処法の一つなのです。
その場の痛みを緩和しながら、適切な腰痛治療を行うことが、改善するための正しい方法と言えます。
腰痛で良く使われる消炎鎮痛剤 ロキソニン
ロキソニンは、腰痛になった際にとても良く使われる消炎鎮痛剤ですのでご存知の方も多いかと思います。
炎症による痛みには「痛み物質」が関係していて、これは身体の中のさまざまな痛みに関係しています。
腰の痛みももちろんそうですが、頭痛、生理痛などにも関係しています。
そんな「痛み物質」の中で特に有名なのが「プロスタグランジン」です。
プロスタグランジンは、炎症した場所から放出される物質で「痛み」を誘発します。
そして、この痛み物質「プロスタグランジン」を抑制してくれる薬が、ロキソニンなのです。
ロキソニンには、「飲み薬」と「貼るタイプの薬」があります。
飲み薬は、プロドラッグ製剤という、薬の成分が体内で吸収されてから効果を発揮するタイプですから、胃への負担が少ないです。
貼り薬は、整形外科などで良く見る「肌色のテープ」ですね。
どちらも、痛みを抑えることについては素晴らしい効果を発揮してくれるでしょう。
ただし、前述しましたが、どうしようもない痛みに対して応急処置をするものと考えた方が良いです。