腰痛と首の痛みが同時に起きる症状について
腰痛を患うのと同時に、首から背中が痛むという症状の方がいらっしゃいます。
・・・とは言え、そもそも、腰に痛みや違和感がある場合は、脊椎全体に歪(ひずみ)がある場合がほとんどです。
頸椎のどこかが歪んでいて、たまたま痛みが出たのが腰だから「腰痛」と呼ぶわけです。
腰痛になった時には腰だけに意識が集中しますから、そこだけが悪いと感じるのでしょう。
例えば、頸椎のゆがみによって脊柱管が圧迫される脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)がたまたま首のあたりに出ることがあります。
これは、腰や首のあたりに血流障害が起き、結果として筋肉が硬直して腰痛・首痛の症状を引き起こしているわけです。
その場合、首と腰が痛いのでしょうが、多くの場合は脊柱管狭窄症を理解して、その対策を打てば良くなることが多いです。
腰痛と首の痛みが同時に起きる様々なケース
また、腰痛と首の痛みが同時に起きるのには様々なケースがあります。
例えば、日本人の5人に1人がそうだと言われるストレートネックと呼ばれる症状があります。
ストレートネックは、普段からうつむいた姿勢が慢性的になることで、首の頸椎の自然なカーブが失われ、「まっすぐな首」になることを指します。
主な症状は、頭痛がしたり、首に痛みがあったり、頻繁に寝違えることがあったり、ひどい場合には「自律神経失調症」に陥ることもあります。
このストレートネックが原因で、腰痛と首の痛みが同時に出ることもあるのです。
ストレートネックの対策としては、慢性的な「うつむき姿勢」を正して、首のストレッチなどで頸椎の柔軟性を保つことです。
パソコンのようにうつむき姿勢で首が強張りやすいお仕事は、キチンと休憩を取るようにしましょう。
腰痛と首の痛みが同時に起きる?線維筋痛症(せんいきんつうしょう)
前述した内容とはまったく別の話で、首、肩、背中、腰などの広い範囲、または全身にわたって痛みが起きる症状があります。
その場合は「線維筋痛症(せんいきんつうしょう」を疑った方が良いかも知れません。
線維筋痛症は、どちらかと言うと男性より女性、それも中高年(40~50代)に多く見られる病気です。
特徴としては、首や肩、腕や背中、腰やお尻などに「しびれ」や「こわばり」等が出ます。
目の奥や、口の中に痛みを感じる方もいるようです。
今のところ、その原因は分かっていないのですが、一説によると、中枢神経等の異常で痛みの回路が変わることで起きると考えられています。
繊維筋痛症が疑われると判断した場合は、早めに病院へ行って診断してもらうようにしましょう。