腰痛はぶら下がりで治せる!?
ぶら下がり健康器なんていう健康器具が70年代にヒットしたのを覚えていますか?
当時、我が家でも父親が購入し、家族みんなで順番にぶら下がって、子供ながらに気持ちよかったのを覚えています。
その頃、ぶら下がり健康器は、「みんなの健康器具」という感じでしたね。
その後、「みんなの物干し台」になったことは言うまでもありませんけど(笑)
ところで、その「ぶら下がり健康器」が、腰痛改善に効果があるという話を聞いたことはありますか?
では、腰痛に良いと言われる「メカニズム」についてご説明しましょう。
ぶら下がり健康器は腰痛予防になぜ効果的?
二足歩行の人間の身体の構造は、宿命的に腰痛になりやすいというお話は前述しましたね。
一番の原因は、骨盤から背骨にかけての構造にあります。
椎骨(ついこつ)が積み重なっている脊柱(せきちゅう)は、常に体重によって圧力がかかる状態になります。(※脊柱とは、背骨のことです。)
同時に、背骨のクッションの役目をする椎間板(ついかんばん)も、圧力がかかることで潰れ、柔軟性を失ってしまいます。
これによって脊柱の「S字カーブクッション」は崩れやすくなるわけです。
人が慢性的に腰痛になりやすいメカニズムと言えるでしょう。
ところが、「ぶら下がる」という行為は、普段の動きにはない「脊柱が伸びる」という状態が作られます。
これにより、潰れて固くなりがちだった椎間板や背骨が伸びて、柔軟性の回復が期待でき、腰痛予防につながるのです。
ぶら下がることにより、椎間板の狭まった間隔が広げられ、背骨の血流も良くなり、背骨の歪みを正し、元の位置に戻してくれるわけですね。
また、ぶら下がることは、背骨や椎間板が伸びるだけではありません。
姿勢に大きく影響する「背中の筋肉」も一緒に伸びるのです。
特に、「広背筋」という大きな筋肉が伸びますので、これが猫背矯正にも役立つわけです。
ぶら下がり健康器には、どの位、ぶら下がったら効果があるの?
ぶら下がり健康運動は、自宅でも、ぶらさがる所を作ればできます。
ただし、ぶら下がるということは、それだけで様々な場所の筋肉に負担やストレスをかけやすくなります。
ですから、なるべく、足をつきながら行うと良いでしょう。
特に、女性や年配の方など腕の力がない人は、必ず足を床につけたまま行ってください。
背中から腰にかけて伸びている感じがあれば、十分効果は期待できますよ。
やり過ぎは禁物ですので、ほどほどに気持ちイイ程度で納めるようにしましょう。
あと、この方法は、あくまでも慢性の腰痛症などに効果を発揮するものですので、お間違えのないようご注意ください。