ぎっくり腰は妊婦さんに起きやすいって本当?
ぎっくり腰が妊婦さんに起きやすいというのは、よく耳にする方も多いことと思います。
妊娠して出産するまでの10か月の間、妊婦さんの体は大変な変動をしています。
赤ちゃんという新しい生命をしっかりと支えるために、必要不可欠な変動と言えるでしょう。
しかし、そんな妊婦さんの変動の症状の一つに、ギックリ腰も含まれています。
ここでは、ぎっくり腰と妊婦さんの関係性についてご説明します。
ぎっくり腰が妊婦さんに多い原因は?
ぎっくり腰が妊婦さんに多いと言われる原因は何でしょうか?
まず、妊娠さんの腰痛原因について触れて見ましょう。
妊娠初期は、子宮が収縮を繰り返して、そのたびに腰痛を感じることがあります。
そんな中で、妊婦さんはホルモンバランスが崩れることが、ギックリ腰の大きな原因の一つです。
妊婦さんは、リラキシンというホルモンが分泌されることによって骨盤周辺の関節やじん帯が緩んだ状態になります。
それによって、もともとは強い骨盤であっても産道を作るために広がり、とても骨盤や靭帯が不安定な状態になります。
そのため、ちょっとした拍子にぎっくり腰になってしまうのです。
また、妊娠中期・後期は、お腹の重み(体重の増加)が原因で前かがみになりがちですので、妊婦さんが猫背になりやすいです。
骨盤まわりの筋肉や靱帯もホルモンによってゆるんでいるため「反り腰」になりやすく、ギックリ腰にもなりやすい状態なのです。
赤ちゃんの成長につれて、自分の体重が10キロ近く(もっと?)増えてしまうと、腰への負担がいちじるしく、ぎっくり腰の原因ともなりがちです。
ぎっくり腰の妊婦さんへの対処法は?
ぎっくり腰になった妊婦さんへの対処法はどのようにすれば良いのでしょうか?
まず、大切なことは通常のぎっくり腰の対処と同じく、横向きになって、エビのように背中を丸めて、腰にとってラクな姿勢を取りましょう。
クッションや座布団などを足の下に敷って、痛みが治まりやすい位置を自分で探して、安静にしましょう。
ここからが妊婦さん特有のやり方となりますが、身体は冷やさないよう毛布などに包まりながら、患部だけを氷嚢などで冷やしましょう。
冷やす時間の目安ですが、10~15分くらいが適切です。
そして、いったん休憩を入れて、その後に再度冷やすようにしてください。
少し落ち着いてきたら、少しずつ足を動かして、体の循環を良くしていきましょう。
ある程度動けるようになったら、椅子やテーブルにつかまりながら、腰の関節をなるべく動かさずに、ゆっくりと椅子に座ったり、立ったりを繰り返しましょう。
妊婦さんがぎっくり腰になると、とてもあわててしまう気持ちはよく分かります。
しかし、ぎっくり腰の痛みは炎症によるものですので、絶対に無理をしないことが大切です。
基本的には「安静にする」ということを守れば、痛みは徐々に引いて来ますので、病院に行かなきゃ!と無理に動かないようご注意ください。
もちろん、痛みが引いてきたら、安心のためにも一度受診することをおススメします。