寝過ぎで腰痛が起きるメカニズムについて
寝過ぎた後に、足腰がギシギシ鳴って腰痛になったという経験はありませんか?
寝過ぎると、ゆっくり休んだにも関わらず腰痛になってしまい、余計に疲れてしまったりするケースがあるわけですね。
寝るということは「身体を休める」ということに他ならない行為です。
ところが、実際は、寝過ぎで腰痛になるということは、日常茶飯事のできことと言えるでしょう。
ここでは、寝過ぎで腰痛になる原因や対処法についてご説明します。
寝過ぎで腰痛になってしまう原因は?
寝過ぎることで、腰痛になってしまう原因は何なのでしょうか?
これについては、寝る時の姿勢と腰椎(ようつい)の構造を考えると、とても分かりやすいと思います。
まず、寝るという行為は、腰はもちろん、身体全体を休めることであることは、前述した通りです。
ところが、実際のところ、寝るという動作そのものは、布団やマットレスに「腰を同じ体勢で押し付け続けている」ということでもあるのです。
たとえば、椅子に腰かけた時、ずっと同じ体勢でいると椅子と接していた部分だけが痛くなることがありますよね?
寝過ぎた時の腰痛も、あれとほぼ同じような事が起きるのです。
病気で入院している人がずっと寝続けていることで腰痛になるという話も、良く聞かれることでしょう。
長期間の入院のために同じ体勢を続けて寝過ぎとなり、それが原因で腰痛を引き起こすケースですね。
また、本来、背骨はなだらかな「S字カーブ」を描いてクッションの役割を果たしています。
ところが、そんなS字カーブが、寝過ぎることによって崩れやすくなってしまいます。
そのため、腰椎という腰の骨のクッションが悪くなり、無理がかかることによって腰痛を引き起こしてしまいます。
このように、寝過ぎは腰痛の大きな原因となるわけです。
寝過ぎで腰痛が起きるもう一つの理由
寝過ぎで腰痛が起きてしまう主な原因は、他にも考えられます。
たとえば、睡眠時に「寝返り」をあまり打っていないということも原因の一つと考えられています。
ご存知のように、私たち人間は通常の睡眠時には、自然に寝返りを打っています。
寝返りを打つことで、身体の一か所に体重が集中するのを防ぎ、これによって寝心地良くいられるのです。
ところが、お酒を飲んでそのまま寝て、寝過ぎたりする人は「寝返り」をあまり打っていないことがあります。
自然な寝返りは、身体の血液やリンパ液、関節液などのスムーズな循環を助けてくれます。
その結果として、腰椎・椎間板・大臀筋などに適度な休息を取らせる働きがあります。
つまり、腰痛になりにくくなるわけですね。
しかし、うまく寝返りが打てないことは、睡眠で休息するという大切な働きの妨げになるわけです。
では、寝過ぎで腰痛になった場合どうしたらいいのでしょうか?
一番カンタンな方法として、目覚めた時に、腰回りの血行改善ストレッチをすることが有効です。
まず、仰向けに寝て、両手を真横に広げましょう。
次に、肩が上がらないようにしっかり床につけた状態で、ウェストをゆっくり左右にひねって見ましょう。
これを数セット繰り返すことで、腰回りの血流を良くしてあげられますよ。
朝のストレッチの時間は、なるべくゆっくり目に取りましょう。