腰椎分離症が生まれつき?~骨がくっついていない?~

腰椎分離症 生まれつき

 

腰椎分離症が生まれつきという話がありますが、どうなのでしょうか?

 

腰痛で整形外科を受診するとレントゲンやMRIを撮ることがほとんどです。

 

また、腰痛以外でも腰回りのレントゲンを撮ることもあるのですが、その中で・・・

 

  • 「腰椎が分離してますね」
  • 「腰椎分離症です、腰痛くない?」

 

なんて言われて驚く人が結構います。

 

腰椎分離症は本来一つになっている腰椎の一部が離れている状態です。

 

この腰椎分離症は生まれつきの場合と、生まれつきでない場合(先天性と後天性)があります。

 

ここでは、腰椎分離症が生まれつきの場合と、そうでない場合についてご説明します。

腰椎分離症が生まれつき?生まれつきじゃない場合は?

生まれつき腰椎分離症になっている方はそこまで多くはないのですが、とりあえず「骨がくっついていない」と言われると心配になる方も多いでしょう。

 

腰椎分離症の難しいところとして「分離している」=「痛みがある」・・・ではないのです。

 

もちろん分離している部分が痛みを出すこともあるのですが、生まれつきにしても、そうでないにしても分離していても痛みがないケースも結構あるのです。

 

そのため、生まれつき分離しているとしても、腰痛を経験したことがないという人もいます。

 

後天性の腰椎分離症になる原因としては、動作の習慣があげられます。

 

腰を反るような動作や、反りながら身体をねじるような動作を繰り返すと、腰椎の一部に強いストレスがかかり、疲労骨折のようになってしまいます。

 

特に、成長期の人は骨がまだ発達しきっておらず、分離しやすいといわれています。

 

例えば、野球選手や陸上の投擲競技などの「投げる動作」や、競泳の「平泳ぎ」や「バタフライ」のように繰り返し反る動作がある場合に多いです。

 

疲労「骨折」と書いてしまうと、身動き取れないほどの痛みが出ると思いがちですが、分離したとしても動けてしまうことが多いです。

 

腰の下のほうがすごく重いくらいの症状の方もいます。

 

そのため、運動を継続しておこなえてしまうので、分離を助長してしまうのです。

 

また、腰椎分離症が生まれつきの場合でも、腰を反る動作や捻じる動作を繰り返すと、分離している部分に痛みが出現しやすくなります。

 

分離している部分は、他の場所と比べて動きやすくなるため、ストレスを受けやすくなるのです。

 

さらに、生まれつき分離しているところ以外に、後天性に分離をすることもあります。

 

腰椎分離症は珍しくないもので、分離していても痛みがないこともあり、発見が遅くなることが多いです。

 

将来的なことを考えても、成長期の腰痛は早めの受診をおすすめします。

腰椎分離症が生まれつき~くっ付かないならどうするの?~

腰椎分離症には生まれつきのものがあるということは先に書きました。

 

そして、生まれつきのもの、後天性であっても成長期を過ぎたもの、成長期でも発見が遅くなったものに関しては、分離した部分がくっつくことはありません。

 

よほど隙間が広がるようであれば、神経を圧迫する危険も出てくるので、将来的に手術が必要な場合もあります。

 

では、生まれつきの腰椎分離症の場合、どんなことに注意すればよいのでしょうか?

 

まず重要なのは、ちょっとした生活習慣です。

 

基本的に「腰を反る」「腰をねじる」動作の繰り返しで腰椎に負担がかかるようになります。

 

実際、腰を反るような動作は日常生活ではなさそうに思うかもしれません。

 

しかし、実際は、例えば段ボールを抱える動作を考えると、重さがあれば腰を少し反らして持ちますよね?

 

軽いにしても、2つの段ボールを重ねて持てば同じように腰は反った状態になります。

 

そのうえで、段ボールをおろす際に体をねじれば、かなりの負荷が腰にかかることは容易に想像つくことでしょう。

 

それ以外では、うつ伏せで本を読むなども意外に腰に負担です。

 

姿勢で言えば、腰を反ったまま立っている方もいらっしゃいますので、注意が必要です(女性に多いです)。

 

注意点や対策ですが、腰以外の部分の柔軟性を高めておくことが大切です。

 

股関節、いわゆるお尻周りのストレッチや肩甲骨周り、背中のストレッチなどによって腰を上下で挟んだ部分の柔らかさがとても大切です。

 

背中、股関節の柔軟性は腰椎分離症に限らず、腰痛予防にとっては大きなポイントとなります。

 

座った状態で背中を曲げれるだけ曲げたり、反らしたり痛みのない範囲で行うだけでも効果的です。

 

さらに対策として腹筋、背筋の強化が必要となります。

 

これも注意が必要で、いわゆる膝を立てて起き上がる腹筋運動が有名ですが、これをおこなって腰を痛める方が結構多いのです。

 

このような腹筋を無理に頑張るくらいなら、横腹に指をあててそれを押し返すような力を入れる練習をするだけでも十分です。

 

力をいれたまま立ち上がる、屈む、歩く、など日常生活のあらゆる動作がトレーニングになりますし、予防にもつながります。

 

腰椎分離症は治るものではありません。

 

しかし、分離していても痛みがない状態は十分作れていきます。

 

しっかりと対処を行うことで、分離症以外の腰痛も防ぐことができるのです。

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