腰椎分離症で足のしびれがあります!関係ありますか?
「腰椎分離症と若いころにいわれたんですが、最近足のしびれがあります。関係ありますか?」
・・・ということを、ある程度の年齢になった方から聞くことがあります。
腰椎分離症で足のしびれが出ることは、そこまで多くはありません。
理由としては、腰椎分離症になってすぐ足のしびれが現れるわけではないからです。
ここでは、腰椎分離症と足のしびれとの関係につてご説明します。
腰椎分離症で足のしびれが出る症状や原因は?
腰椎分離症によって足のしびれが出る原因は、なんでしょうか?
多くの場合、若いころに腰椎分離症になってしまったものの、10年、20年ふつうに過ごしてきた方が年齢を重ねて、徐々に足がしびれてくることがあります。
年齢を重ねれば、腰椎分離症でなくても腰の骨の隙間は狭くなり、変形が進むので足のしびれが出ることはあります。
そのため、腰椎分離症であることが、どこまで足のしびれに影響しているかは正直ハッキリしないのです。
ただし、腰椎分離症を持つ方は、年齢を重ねたときに足のしびれがでるリスクが大きいということは事実と言えます。
腰椎分離症の方は、分離した骨がまるで「だるま落とし」のように前にずれやすくなっているからです。
若いうちは筋力もありズレることは少ないですが、年齢を重ねて徐々に筋力が落ちたり、長年の姿勢の癖などによって骨が前にズレていき、神経や脊髄を圧迫してしまいます。
その結果、不快な足のしびれが出るようになるのです。
出現する症状は、腰の骨のうち、どの高さの骨が分離して前にずれているかによって異なります。
多くの場合、腰椎と言われる腰の骨の中でも下のほうが分離し、前にずれるので症状としては膝より下の部分にしびれが出ることが多いようです。
圧迫の仕方が強ければ、お尻から太もも、ふくらはぎ、足など広い範囲でしびれが出現します。
そのほかの特徴としては、動きの中でズレた骨がさらに動くと、その瞬間に足に電気が走るような痛みやしびれが出ることがあります。
「ビリッ」とした感じです。
これが結構な激痛ですし、ここまで症状が出るとかなり進行していることが考えられますので、注意が必要です。
腰椎分離症は痛みなく過ごせるようになりますが、いろいろなリスクを抱えていることに変わりはありません。
腰椎分離症で足のしびれが出る場合は、どうしたら良い?
腰椎分離症で足がしびれるが出る場合、どんなことに注意すればよいのでしょうか?
基本は、腰椎分離症と言われたことがあり、かつ足がしびれてくるようであればまず病院の受診をお勧めします。
神経の圧迫が強くなれば、筋肉のマヒやその他の内臓の機能調節をつかさどる神経もマヒして、命にかかわる事にもなりかねないからです。
(もちろんそこまで至ることはほとんどありませんが)
しかし、腰椎分離症である以上、そのようなリスクが大きいということは知っておくべきだと思います。
さて、腰椎分離症で足のしびれが出る場合、注意することは予防と一緒で「反る動作」を繰り返さないこと。
また、重い荷物を抱える動作を繰り返すときにはサポーターを利用するなどがよいでしょう。
普段の姿勢に関しても、無理に背筋を伸ばそうとするよりも軽く顎を引く程度の姿勢の意識で十分です。
腰椎分離症で足がしびれがあるなら、腰が反らないように少し「前かがみ気味」で動くほうがよいでしょう。
また、歩く距離が増せば増すほどしびれが強くなる場合は、しびれが出たら座って休むことが大切です。
無理して歩いても良くなることはありません。
極端な話、杖を突いたり、ショッピングカートなどにもたれて歩くと楽だったりします。
とにかく腰椎分離症で足のしびれが出るようなら要注意です。
軽いといっても油断しないようにしてください。