腰椎分離症で歩けないのは危険?

腰椎分離症 歩けない

 

「最近、徐々に足に力が入らなくなって、歩けないんです」

 

腰椎分離症になったことがあるご高齢の方に、このような話を聞くことがあります。

 

腰椎分離症に限らず、足に力が入らなくなり、歩けない状態になるケースは、坐骨神経痛や腰部脊柱管狭窄症などほかにもあります。

 

しかし、腰椎分離症を伴う場合、急に歩けない状態になる、進行が速いなどの特徴があるため、重症になりやすいのです。

 

ここでは、腰椎分離症で歩けない状態になるケースについてご説明します。

腰椎分離症で歩けない状態になる原因は?

腰椎分離症で歩けない状態になる原因には、どんなことがあるのでしょうか?

 

腰椎分離症は、多くの場合、思春期の若い人が多いのですが、治るタイミングを逃すと分離した骨はくっつかずにそのままになってしまいます。

 

骨が分離したままでも痛みなく生活することは可能で、若いうちに腰椎分離症になっても歩けない状態になることはほぼありません。

 

そして、同様に、腰椎分離症になった直後から歩けない状態になることもありません。

 

腰椎分離症で歩けない状態になるのは、ほとんどの場合、腰椎分離症になったことがあり、骨が分離したままで、年齢を重ねてきた方です。

 

(腰椎分離症になった方が全員歩けなくなるわけではありませんが)

 

腰椎分離症により、本来くっつくべき部分が分離しているので、腰回りの筋肉が落ちたり、年齢を重ねていくうちに変形が進んだり、骨が前にずれやすくなるのです。

 

わかりやすいイメージでいえば、だるま落としの一つの部分が前にずれるような感じです。

 

そのずれた部分が、脊髄や神経を圧迫してしまい、足に不快なしびれや痛み、マヒを引き起こしてしまうのです。

 

そのため、徐々に歩けない状態になるというわけです。

 

しかも、腰椎分離症では。大きな骨がずれるので、神経の圧迫の度合いがとても強くなりやすいので進行も速く、症状も重くなりやすいのです。

 

腰椎分離症と言われたことがある方は、もしも足に症状が出た場合はすぐに受診をお勧めします!

腰椎分離症で歩けないのは改善するの?

腰椎分離症で歩けない場合は、非常に危険な状態です。

 

歩けない状態になるということは、すでに分離した骨が神経や脊髄を多少なりとも圧迫していると考えられるからです。

 

神経への圧迫が強まれば、さらにいろいろな症状を出してしまいます。

 

脊髄の圧迫が強まると「膀胱直腸障害」におちいってしまうケースもあります。

 

尿を出したり、我慢したりなどの調節を行う神経までやられるので、体の中の不要なものを適切に排出できず、「尿毒症」という病気になってしまいます。

 

これは命にかかわるものです。

 

そのため、腰椎分離症で歩けない状態が見られる場合は、まずは受診をお勧めします。

 

状況によっては手術が必要になることもあります。

 

もちろん、その場合、手術をすれば重篤な症状は回避できますし、歩けるようにもなることが多いです。

 

しかし、手術のタイミングが遅れると筋肉のマヒが残ったり、痺れが残ったりすることが多いため、怪しいと感じれば早めにレントゲン等で確認することが大切なのです。

 

では、腰椎分離症の方が歩けない状態にならないためには、どんな点に注意すればよいのでしょうか?

 

基本的には、腰椎分離症への注意点と同じで、腰を反る動作を避けること、腰を過剰に捻じることを避けることです。

 

日常生活で少しの意識を持つだけで十分防ぐことができると思います。

 

重い荷物を持つ、ずっと立ちっぱなしなど腰が反ってしまいやすい状況の場合は腰に巻くサポーターを利用することもよいでしょう。

 

ついつい姿勢をよくしようと思って胸を張って背筋をしっかりと伸ばす方が多いのですが、無理に背筋を伸ばそうとすると結果として腰が反りすぎてしまうことが多いので注意が必要です。

 

もちろん腰椎分離症で歩けない!となることを防ぐだけでなく、一般的な腰痛予防のためにも筋力強化はとても大切なことです。

 

腹筋、背筋などはとても重要です。

 

ただし、方法によっては腰を痛めるため、まずは横腹を少し膨らませる、下腹に力をいれながら歩くだけで十分なので、ぜひチャレンジしてみてください。

 

腰椎分離症で歩けない状態になることは、十分防ぐことができます。

 

一度なったとしても改善はできますが、後遺症が残ることが多いので、大丈夫なうちから予防を心掛けていきましょう。

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