腰椎分離症を押すと痛い~背骨が痛いんです!~
腰椎分離症は押すと痛いかどうか?
こんな質問を投げかけられたら、あなたは何と答えるでしょうか?
多くの方が、そりゃあ痛いに決まってるだろうと答えることでしょう。
しかし、腰椎分離症は「押すと痛い」とは限らないのです。
腰椎分離症は、繰り返しのストレスによって腰の骨の一部が疲労骨折のようになり、分離してしまうものです。
疲労骨折になっているなら痛いだろうというのは当たり前だと考えがちですが、実はそうでもないのです。
ここでは、腰椎分離症が押すと痛いというケースの原因や対処法についてご説明します。
腰椎分離症が押すと痛いのは急性期だけ?
腰椎分離症が押すと痛いというのは、どういう状態を現すのでしょうか?
まずお伝えする必要があるのが、腰椎分離症は、あくまで「腰の骨の一部が分離した状態」を示すものということです。
腰椎分離症になってすぐの状態でも、何年もたった後の状態でも同じ腰椎分離症と言われるのです。
押すと痛いのは、実は腰椎分離症になりかけ、もしくはなって間もない急性期の頃だけです。
そのため、ある程度月日が経ってしまえば、どこが分離しているんだっけ?というくらいわからなくなってしまうのです。
押すと痛い、痛くないという話をしていますが、よくよく考えてみると、どこを押すと痛いの?という話になってきますね。
腰椎分離症は、腰の骨の一部が疲労骨折のようになった状態です。
そのため、腰の骨をダイレクトに押すと急性期の場合、ズキッとした痛みがでますので、押すと痛いのです。
腰の骨は、いわゆる背骨のことで、背中の真ん中に棒のように一本ある骨です。
ただし、実際は、積み木のようにいくつもの骨が積み重なっている状態です。
おおよそ指二本分くらいずつの幅で、腰の下のほうから順に押していくとちょうど良いと思います。
もし、腰椎分離症になってまもない骨があれば、その部分だけ響くような痛みがあるはずです。
(腰椎椎間板ヘルニアでも背骨を押したら痛いこともあるので、必ずとは言えないのですが・・・)
また、背骨以外の部分を押して痛ければ、腰椎分離症の痛みというよりも周りの筋肉の痛みと考えるほうがよいでしょう。
腰の痛みがある場合、まずは腰の骨を押してみると簡単なチェックになります。
どこがどう痛いかは大切な情報となりますが、あくまで参考情報程度です。
それだけ押したときの痛みは多種多様で人によって大きく違うので、鵜呑みもまた問題ですのでご注意ください。
腰椎分離症で押すと痛い~どこが痛いでしょうか?~
腰椎分離症は、先にも書いたように痛くないことも多いです。
腰椎分離症になってある程度の月日が経つと、分離した部分の痛みは落ち着いてしまい、骨を押しても大して痛みは出なくなってしまいます。
そのため、骨を押すと痛いということは腰椎分離症の一つのチェック方法ではあります。
しかし、「背骨の腰の部分を押しても痛くない=腰椎分離症ではない」ということではないのです。
腰椎分離症になりやすい成長期の若い方などの腰痛は、腰の骨を押すチェックはしっかりと行います。
そして、押すと痛い場合は早めに医療機関を受診すべきでしょう。
では、成長期に限らず、腰の骨を押すと痛い場合はどんなことが考えられ、どんな注意が必要なのでしょうか?
背骨の腰の部分を押すと痛い場合、まずは腰椎分離症が考えられます。
そのほかでは、腰椎椎間板ヘルニアという場合があります。
どちらにしても、それなりに発症して間もない時期、いわゆる急性期ですので無理は禁物です。
特に、痛みが強い場合、腰の骨を押すと痛いという以外にも「何もしなくても痛い」という症状があれば、注意が必要です。
医療機関を早く受診して状態を確認すべきですし、このような急性期であればお風呂などで温めるのはお勧めできません。
リラックスする程度であれば問題ないのですが、腰痛を治そうとしっかりと熱いお湯につかるのは逆効果です。
むしろ痛い部分を寝る前だけでも15分程度氷で冷やしたほうがよいくらいです。
基本的に、押して痛い場合は、状態としてあまりよくないと考えるべきでしょう。
腰の骨以外で腰を押して痛い場合は、多くは筋肉の影響が考えられます。
腰椎分離症の場合、繰り返しのストレスで周りの筋肉もガチガチになっていることが多く、押すと痛いような気持ちいいような感じになることが多いです。
こういう痛みに関してはいわゆるマッサージなどで筋肉を緩めてあげることは有効だと思います。
自分で行う場合はボールで圧迫するのがよいでしょう。
腰椎分離症に限らず、腰の骨を押して痛い場合には注意が必要です。
少なくとも一度は医療機関でチェックすることをお勧めします。