椎間板ヘルニアで足がしびれる！痛い！どうして？
椎間板ヘルニアによって、足のしびれや痛みが現れるというケースは良くあります。
そんな椎間板ヘルニアの中で最も多いのが、「腰椎椎間板ヘルニア」という腰のヘルニアです。
一般的にヘルニアと言えば、この腰椎椎間板ヘルニアのことを指します。
足のしびれや痛みを引き起こしやすいのも、この腰椎椎間板ヘルニアです。
腰椎椎間板ヘルニアは、ぎっくり腰をキッカケに発症することが多いですが、厳密にいえば、「ぎっくり腰を引き起こしやすい疾患」ということになります。
腰椎椎間板ヘルニアの代表的な症状は腰痛ですが、他にも、足のしびれや痛み、冷えを引き起こしたり、下肢の筋力が低下していくこともあります。
この時の足のしびれは、ズンと重くて疼くタイプの感覚になることが多いです。
このような臀部（お尻）から足にかけての痛みやしびれのことを、坐骨神経痛と言います。
ちなみに、この「坐骨神経痛」は、症状のことであり病名ではありません。
ところで、椎間板ヘルニアで腰痛になるというのは理解できると思いますが、なぜ、「足のしびれ」や「痛み」を発症してしまうのでしょうか？
椎間板ヘルニアが足のしびれや痛みになる理由
椎間板ヘルニアが足のしびれや痛みとなって現れるのには、実は「明確な理由」があります。
その理由とは、「足の神経」が、腰椎や椎間板の後に寄り添うような形で通っているからです。
つまり、飛び出た椎間板が「腰椎」にある「足の神経」を圧迫することで、足のしびれや痛みの症状が現れるわけです。
脊椎（背骨）には、脊柱管と呼ばれる土管のような空洞が存在していて、そこに脊髄や馬尾神経が通っています。
これらの神経は、ダイレクトに足やお尻に繋がっていますが、それによって足のしびれや痛みが現れます。
この場合、痛みが発症する原因は腰の「椎間板ヘルニア」ですが、痛みを感じるのは「足」ということになります。
ちなみに、この時の足のしびれや痛みは、運動神経や知覚神経が、圧迫されるために起きると言われています。
椎間板ヘルニアによる足のしびれや痛みを解消するには？
椎間板ヘルニアの足のしびれや痛みを解消するには、どうすれば良いのでしょうか？
結論から言えば、「椎間板ヘルニアを治す」ということです。
椎間板ヘルニアが解消されると、腰椎近くの神経が圧迫されず、神経の機能も回復しますので、足のしびれや痛みも自然と解消されます。
ただし、神経障害が進行してしまうと、足のしびれや痛みが回復しないというケースもありますので、注意しなければなりません。
腰椎椎間板ヘルニアが酷くなってくると、腰の激痛はもとより、お尻や足のしびれ・痛みによって、夜も眠れないというケースも珍しくありません。
そんなことにならないためにも、腰への負担が極力減らせるような生活習慣を身に着けるようにしましょう。
重い物を中腰になって運んだり、長時間立ち続けたり、座り続けたり、運動などによって腰を強くひねったりすることが、椎間板ヘルニアに悪いことは言うまでもありませんね。
その他にも、椅子に座って足を組んでり、床で「猫背」になりつつ胡坐（あぐら）で座ることも、腰への負担が大きいです。
そんなちょっとした生活習慣を見直すだけでも、腰への負担はかなり減らすことができますよ。
椎間板ヘルニアで足のしびれや痛みを感じた時には、ぜひ意識するようにしてください。