椎間板ヘルニアと筋力低下について~気づいたら力が入らないだって?~

腰椎椎間板ヘルニア 筋力低下

 

椎間板ヘルニアには筋力低下という症状が現れることがあります。

 

筋力低下とは、文字通り筋肉に力が入らない(麻痺)、もしくは入りづらくなる症状のことですね。

 

しかし、椎間板ヘルニアと筋力低下については、あまりご存知ない方も多いように感じます。

 

椎間板ヘルニアはとても有名な病名です。

 

腰痛で病院を受診した多くの方が、MRIをとり、椎間板ヘルニアの診断を受けたことがあるのではないでしょうか?

 

しかし、これもまた多くの方が、腰痛と足がしびれたらすぐに椎間板ヘルニアだろうと思っていることもまた事実です。

 

もちろん間違ってはいないのですが、ここでは椎間板ヘルニアの特徴的な症状である、筋力低下について書いていこうと思います。

椎間板ヘルニアで筋力低下が起きる理由は?

椎間板ヘルニアで筋力低下が起きる理由は何でしょうか?

 

まず、椎間板ヘルニアは背骨の間のクッションが痛んでしまい、後ろに飛び出して神経を圧迫して痛みが生じることを指します。

 

神経を圧迫するので腰だけでなく足も痛くなったり、しびれたりするわけです。

 

それに加えて、重要な症状として神経を圧迫することによる筋力低下(麻痺)があります。

 

そして、圧迫する神経によって筋力低下を起こす筋肉が変わってきます。

 

一般的に多い筋力低下としては、つま先を挙げる筋肉として前脛骨筋、これは、つまずきやすくなる、スリッパが脱げそうになる…などが起きます。

 

また、つま先立ちをする筋肉として下腿三頭筋、こちらは、上の物が取りにくくなる、階段が降りにくくなる…などが認められます。

 

一気に筋力低下が起きるわけではなく、生活に支障が出るようになって初めて気づくケースもあります。

 

ただし、多くの場合は筋力低下だけ起こることはなく、腰痛、足の痛みやしびれと併発するので痛みが先行しやすいです。

 

椎間板ヘルニアによって筋力低下が起っている状態は、すでに神経の圧迫が強いことを示していますので、気づいたらすぐに受診すべきです。

 

圧迫が強いと尿の出方にも影響し、命に係わることもありますので注意が必要なのです。

 

筋力低下ということだと、椎間板ヘルニアの場合、もう一つ注意すべきこととして、おなかや背中の筋肉が落ちる方がいらっしゃいます。

 

腰椎の椎間板ヘルニアだから、おなか、背中の筋力が落ちるというよりはおなか、背中の筋肉が落ちている人が椎間板ヘルニアになりやすいと考えたほうがよいでしょう。

 

しかし、椎間板ヘルニアになってしまい、しばらく痛みや足のしびれの症状があると、運動量が減り、さらに筋力低下が起きることが多いのです。

 

そうなると、また腰を痛めるリスクも増し、いわゆる悪循環に陥りやすいので、注意が必要です。

 

椎間板ヘルニアになった後におなか、背中の筋肉を鍛えようとするとリスクもあり、注意が必要なのでやはりなる前の予防が大切です。

 

足の筋肉に力が入らないと思ったらまず受診をしてみましょう!

 

実は要注意です!

椎間板ヘルニアと筋力低下~足がだらんとなることも~

椎間板ヘルニアの特徴的な症状として筋力低下があるということは書きました。

 

つま先が上がらない、つまずきやすくなる、踵を上げられない、などあればまずは受診してみるべきです。

 

筋力低下は、軽い症状のうちほど治りやすく、重症化すると治りにくいため早めの受診が大切です。

 

さて、筋力低下に対する注意点ですが、まずは生活上で転倒しやすくなることに注意が必要です。

 

先ほども書いたように、つま先が上がらないことがあるため、つまずきやすくなるのです。

 

さらに、圧迫する神経によっては太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)が低下してしまいます。

 

そのため、階段を降りる動作で、膝が崩れるようになってしまうこともあります。

 

では、筋力低下を起こしてしまった筋肉はもどってくるのでしょうか?

 

答えは「人によります」・・・ということです。

 

残念ながら、戻りにくい方もいらっしゃいます。

 

大きく影響するのはヘルニアによってどれだけ強く神経が圧迫されているか、どれくらい長い期間圧迫されているかなどがあります。

 

しびれについても同じことが言えます。

 

例え手術をしても筋力低下やしびれが完全に戻るわけではありません(早いうちであれば十分戻ります)。

 

対策としては、基本的に筋力を鍛えていくことしかありません。

 

時間としては数か月~1年以上と言われています。

 

ただし、地道に筋力強化を行っていけば生活に全く支障なくなるようになることが多いので、地道なトレーニングが大切です。

 

そのほか、椎間板ヘルニアになるリスクが増すおなか背中の筋力低下ですが、これも日々のトレーニングが大切です。

 

しかし、腰椎椎間板ヘルニアを指摘されたことがある方には注意が必要です。

 

単純な、寝転がって頭を持ち上げるような腹筋運動をすればよいわけではありません。

 

腰を曲げていきむというのは椎間板を痛める動作の最たるものになります。

 

腰椎椎間板ヘルニアを予防するおなか背中の筋力強化運動の基本は「呼吸を止めない」です。

 

つまり、全力を出さないことが筋肉を鍛えながらリスクも減らすのです。

 

少しおなかに力をいれて生活のあらゆる動作をするなどでも筋力強化につながります。

 

左右両方の横腹に指を押し当てて、おなかを横に膨らませて押し返すようにするのも筋力強化になります。

 

椎間板ヘルニアと筋力低下はとても深く関連しています。

 

症状として筋力低下がある場合には注意が必要です。

 

筋力強化はやはり地道に継続が大切です!あせらず続けてみてください!

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