椎間板ヘルニアはくしゃみで発症する?
椎間板ヘルニアは、くしゃみをしただけで発症するというケースがあります。
一瞬、信じられないという印象にるかも知れません。
ところが、実際にたった一回のくしゃみがキッカケで、椎間板ヘルニアになる方がけっこういらっしゃるのです。
また、せっかく椎間板ヘルニアが治りかけていたのに、くしゃみによって症状が振り出しに戻ったという方も、少なからずいらっしゃいます。
では、なぜ、くしゃみ程度のことで、椎間板ヘルニアを発症させたり、再発させたりするのでしょうか?
ここでは、椎間板ヘルニアと「くしゃみ」の関係についてご説明します。
くしゃみで発症する椎間板ヘルニアの原理
まず、椎間板ヘルニアという病気の原理から「おさらい」をしてみましょう。
椎間板は、日々の運動や衝撃などによって徐々に傷が入り、それが何かしらのキッカケで、椎間板ヘルニアとして発症します。
椎間板ヘルニアは、腰部の椎間板からゼリー状の髄核(ずいかく)というクッションが飛び出てしまい、それが神経組織や神経根を刺激して、腰痛を発症するのです。
症状としては、腰痛になったり足のしびれに繋がったりするのが特徴です。
椎間板は、上体からの圧力によっても痛みを発症しますが、「前屈み」の姿勢などによって、さらに痛みが激しくなります。
椎間板ヘルニアは、ふだんから座ったままの姿勢が長い人や、前屈みの姿勢が多い人が発症しやすいです。
基本的には、腰に負担がかかる動作をすることが、習慣的になっている方に多く見受けられます。
実は、椎間板ヘルニアは若い方にとても多く、椎間板は、鍛えることもできないデリケートな部位になります。
傷ついた椎間板は、強い衝撃が加わることによって「椎間板ヘルニア」を発症してしまいます。
椎間板ヘルニアを起こす「くしゃみ」のパワーはすごい?
椎間板ヘルニアのキッカケとなるくしゃみのパワーは、実は、物凄いものがあります。
一説によると、くしゃみのエネルギーはゴルフで全力スイングするのと同じくらい、腰に負荷をかけると言われています。
ゴルフで腰を痛めた人の話は、よく聞くと思います。
ゴルフのスイングで椎間板を痛めたり、仙腸関節を痛めるというのは本当に良くあることなのです。
ゴルフだと分かりにくいという方は、バットでもラケットでも良いので、全力でスイングをしてみてください。
どれほどの負荷が腰にかかるのかを、身体で理解できることでしょう。
また、くしゃみをする瞬間というのは、自分で制御したり、ケアできる部位がほとんどない状態です。
くしゃみが勝手に出ることで、半自動的に全身の筋肉が緊張状態になり、思いっきり空気を発射させます。
それだけ、くしゃみの衝撃というのは、物凄いものがあるのです。
椎間板ヘルニアを発症した方は、出来る限りくしゃみが出ない努力をした方が良いでしょう。
アレルギーや花粉症の対策も忘れずにしたいものです。