椎間板ヘルニアと膝の痛みの関係性について
椎間板ヘルニアと言えば、まず頭に浮かぶのが腰痛ですが、膝の痛みを訴えるケースがあることをご存知でしょうか?
年齢を重ねるにつれて、膝の痛みを訴える方の数は、増えていく傾向にあります。
多くの場合、膝関節にある軟骨が摩耗することで、膝関節が変形してしまい、痛みを生じる事となります。
しかし、椎間板ヘルニアによって膝の痛みが出現するというケースもあります。
ここでは、椎間板ヘルニアと膝の痛みの関係性ついてご説明します。
椎間板ヘルニアで膝の痛みが出る原因は?
椎間板ヘルニアで膝の痛みが出てしまう原因は、一体なんでしょうか?
椎間板ヘルニアの場合、腰部の痛みだけでなく、脚の痛みを訴える方が大勢いらっしゃいます。
その理由としては、痛みや触覚などの感覚が「神経」によって伝えられているという事にポイントがあります。
痛みが神経で伝えられるのは当たり前じゃないか!と思われる方もいるかも知れません。
ただし、これは神経というものの性質上、その箇所にだけ痛みを感じるわけではないという意味なのです。
つまり、膝周囲の感覚を支配している神経は膝だけにあるわけではなく、その神経を圧迫してしまうことで膝が痛いと認識してしまうのです。
膝周囲の感覚を支配している神経は、腰椎の3番目と4番目辺りです。
この部分は、椎間板ヘルニアが生じやすい部位でもあります。
そのため、いくら膝を治療しても、痛みの原因が膝にないため、改善する事が難しいのです。
椎間板ヘルニアで膝の痛みがある場合の対策や注意点
椎間板ヘルニアで膝の痛みがある場合、まずは、痛みの原因が膝にあるかどうかを考えなければなりません。
もしも、症状が膝の痛みしかない場合は、整形外科を受診し、物理療法などを受けましょう。
そして、膝に負担をかけている習慣、例えば過度なウォーキングなどの量を減らすなどを行う事で痛みは改善できます。
ただし、すり減ってしまった軟骨は元には戻らないため、膝の負担には注意してください。
筋力低下や感覚鈍麻、身体を曲げたり反らしたりすると痛みが酷くなったり、緩和したりするのであれば、椎間板ヘルニアの可能性があります。
この場合も、整形外科を受診しましょう。
椎間板ヘルニアだと分かったら、普段行っている運動は、膝の痛みが軽減するまでは中断してください。
そして、痛みが酷くなってしまう動作には十分注意を払いましょう。
これだけでも、ある程度「膝の痛み」は改善できるため、実施すると良いですよ。
また、痛みの種類でも、神経によるものかどうかを判別できます。
足全体から腰にかけて、ピリピリなど電気が走るような痛みの場合は、神経によるものが多いため、椎間板ヘルニアによる膝の痛みであることが考えられます。
そのように、痛みの種類にも注意を払うことによっても椎間板ヘルニアとの区別がつくようになります。