脊柱管狭窄症とウォーキングの関係について
脊柱管狭窄症の方が、ウォーキングなどの運動を行うことは問題ないのでしょうか?
結論から言えば、「問題ない」というよりも、ウォーキングは脊柱管狭窄症の改善にとても役立つと言えます。
なぜなら、脊柱管狭窄症を改善するために、凝り固まった筋肉を緩めて、腰回りの血行を良くすることが重要だからです。
有酸素運動の一つであるウォーキングは、腰の筋肉をほぐし、血液循環を良くするという効果が期待できます。
もちろん、ウォーキング以外にも有酸素運動はいろいろとあります。
たとえば、、水泳やジョギング、エアロビクスやサイクリングなどもあるでしょう。
ただし、毎日の生活習慣の中に溶け込ませるためにも、「無理なく続けられる」ということはとても大切なポイントです。
そこで、比較的毎日続けやすく、道具も必要ないということから、脊柱管狭窄症によい「ウォーキング」についてご説明しましょう。
脊柱管狭窄症に良いウォーキングとは?
脊柱管狭窄症に良いウォーキングとは、どのようなものでしょうか?
ウォーキングと聞くと、なぜか身構える方がいらっしゃるようですが、難しく考える必要はありません。
ウォーキングとは、「歩くこと」そのものです。
ジョギングや水泳のように激しい呼吸などを伴う運動ではありませんので、いつでも、どこでも、簡単に始めることができると言えます。
ただ、脊柱管狭窄症を患っている方の中には、腰の痛みや足のしびれがあって、長時間歩くなんて無理と思っている方もいらっしゃると思います。
そんな時には、まず「自分が歩ける範囲」から始めてみることです。
最初は身近距離でも、正しいウォーキングを意識することにより、徐々に長い距離を歩けるようになりますよ。
ウォーキングで脊柱管狭窄症を改善するためのポイントを、いくつかご説明します。
まずは、いつもよりも「歩幅」を広めに取って、「腕の振り」も大きめにして歩きましょう。
最初はゆっくりと歩き、それから徐々にペースをあげて「早歩き」と呼べるくらいのスピードまで上げることを意識します。
ただし、調子が良くなって来てもスピードは上げ過ぎないように注意しましょう。
腰の負担を減らすという意味では、ウォーキング用シューズを購入すると良いですね。
靴に対して意識をしない方は多いですが、ウォーキング用と普通のスニーカーでは歩きやすさがまったく違います。
素材はもちろん、「靴底」や「靴裏」の形状に対しても、すべてにわたって足腰に負担がかからないように作られています。
脊柱管狭窄症の改善のためにウォーキングをするのであれば、一つは持っておきたいですよね。
脊柱管狭窄症を改善するウォーキングで注意すべき点
脊柱管狭窄症を改善するためのウォーキングを行う際、注意すべき点がいくつかあります。
まず、脊柱管狭窄症が「急性期」の場合は、ウォーキングを行わないようにしてください。
急性期には、「患部を温める」ということは厳禁だからです。
その場合は、逆に患部を冷やすようなアイシングなどを行う方が、脊柱管狭窄症改善のために効果的です。
慢性期に入ったら、ウォーキングを行うのに良いタイミングと言えます。
1週間~10日程度経った辺りで、ある程度痛みが引いているくらいの時期が慢性期の目安となります。
無理をせず、自分の状況をしっかりと把握しておきましょう。
また、ウォーキングは有酸素運動という効果以外にも、「腰に悪い生活習慣を変える」というメリットがあります。
それまで腰に負担をかけていた悪い姿勢や歩き方を正すことによって、日々の腰への負担を軽減できるようになるのです。
猫背で歩くことの矯正や、腰に負担がかからない動作や座り方を意識することでも、脊柱管狭窄症はかなり改善しやすくなることを覚えておきましょう。