脊柱管狭窄症と圧迫骨折の関係性について
脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)と圧迫骨折の間には、何か関連性があるのでしょうか?
まず、圧迫骨折とは、外力による圧力によって、脊椎等の骨がつぶれて骨折してしまう疾患です。
圧迫骨折の症状としては、腰部の強い痛みと、場合によっては、下肢の感覚障害や間歇跛行(かんけつはこう)、筋力低下などが現れます。
そんな圧迫骨折と脊柱管狭窄症との間には、あまり知られていない関係性があります。
ここでは、脊柱管狭窄症と圧迫骨折の関係性についてご説明します。
脊柱管狭窄症に圧迫骨折を伴うケースとは?
脊柱管狭窄症は、その原因によっては圧迫骨折を伴うというケースがあります。
まず、圧迫骨折は、高齢の女性に多い症状で、ほとんどの場合が骨粗しょう症を呈している場合が多いです。
骨粗しょう症になると、骨が非常に脆くなり、少しの外部圧力でも圧迫骨折を来したり、変形してしまう場合が多いです。
実は、骨粗しょう症によって脊柱が変形を起こしてしまうと、脊柱管狭窄症になることがあり、圧迫骨折と似た症状を引き起こします。
脊柱管狭窄症も圧迫骨折も腰部の痛みは同様です。
ところが、その程度に大きな違いがあります。
圧迫骨折の場合、非常に強い痛みであるため、歩行や少しの動きでも辛い場合があります。
また、圧迫骨折の場合、ほとんどの症状が腰部の痛みのみです。
圧迫骨折の程度がよほど強くない限り、神経症状は出現しません。
そのため、腰部のみの強い痛みを生じた場合は、我慢せず医療機関に相談し、画像により診断してもらい、専門の治療を受けるようにしましょう。
脊柱管狭窄症に圧迫骨折を伴った場合はどうする?
骨粗しょう症によって、圧迫骨折や脊柱管狭窄症を発症した場合には、どうすれば良いのでしょうか?
脊椎の変形による脊柱管狭窄症の場合、骨粗しょう症を呈している事が多いです。
そのため、少しの外力で圧迫骨折を引き起こしてしまう事があるので注意が必要です。
例えば、くしゃみや洗髪時に腰部の強い痛みを感じ、医療機関に受診したところ、圧迫骨折になっていたという人もいます。
高齢者で骨粗しょう症を呈していて、ちょっとした動きでも腰部に強い痛みを生じた場合には、圧迫骨折している場合が多いです。
そんな時は、医療機関へ行き、専門の治療を受けるようにしましょう。
ほとんどの場合、物理療法や理学療法士によるリハビリを行う事が多いです。
また、コルセットを作製する事もあります。
圧迫骨折の場合、身体を曲げる動作は厳禁です。
そのため、コルセットにより身体を曲げる範囲を制限します。
コルセットを作製せずとも、圧迫骨折の場合は身体を曲げる事には注意しましょう。