脊柱管狭窄症でこむら返りが起きやすい…って?
脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)の人は、こむら返りになりやすいという話がありますが、どういうことでしょうか?
ご存知ない方のためにご説明すると・・・
こむら返りとは、ふくらはぎ(腓腹筋)の筋肉が収縮し、つることを指します。
ちなみに、腓(こむら)とは「ふくらはぎ」のことです。
水の中を泳いでいるときなどに、ピキッ!と「足がつった!」となることがありますよね?あの状態のことです。
こむら返りと呼ばなくても、同じような筋痙攣(きんけいれん)は、太ももや首、指などで起こりやすい症状です。
ところで、腰に現れる脊柱管狭窄症と、ふくらはぎの「こむら返り」は、一見関係なさそうに見えます。
ここでは、脊柱管狭窄症とこむら返りとの関係性についてご説明します。
脊柱管狭窄症とこむら返りが関係する理由は?
脊柱管狭窄症とこむら返りが関係すると言われる理由は、どんなところにあるのでしょうか?
まず、こむら返りの原因としては、ミネラル不足や筋の疲労、筋肉が硬いと起こりやすいと言われています。
性差で言いますと、こむら返りは、男性よりも女性に起きやすいです。
脊柱管狭窄症とこむら返りは関係がなさそうに思えますが、結果的にこむら返りになりやすいという症状があります。
なぜなら、脊柱管狭窄症の方は、姿勢不良の方が多いです。
そのため、下肢の後ろの筋肉、主にハムストリングスや腓腹筋(ふくらはぎ)などの筋肉が硬く、伸張性に乏しい場合が多いからです。
ちなみに、ハムストリングスとは、太ももの後側にある筋のことで、大腿二頭筋・半膜様筋・半腱様筋という3つを合わせた呼び方になります。
脊柱管狭窄症の人が、急激に筋肉が引き伸ばされることで、こむら返りの症状が現れたり、筋肉の循環や筋肉の疲労に陥ったりするのです。
脊柱管狭窄症によるこむら返りを予防するには?
脊柱管狭窄症の疑いのある方が、こむら返りを予防するためにはどうすれば良いのでしょうか?
こむら返りは、ミネラル不足や筋肉の疲労などで起こる場合が多いです。
そのため、脊柱管狭窄症によって筋肉が硬く、伸張性に乏しい人は、激しい運動をしていなくても、日常生活から筋肉の疲労を引き起こしやすいです。
こむら返りの対処法は、ストレッチにあります。
脊柱管狭窄症を発症している場合、姿勢不良を引き起こしやすく、足の後ろが硬くなる場合が多いです。
特に、ハムストリングスは硬くなりやすく、こむら返りを起こしやすい腓腹筋(ふくらはぎ)も硬くなってしまいます。
ストレッチ方法としては、両足を伸ばした状態で、座るだけでもハムストリングスのストレッチになります。
また、この状態で、足首を自分の方向へ曲げる事でさらに、足の後ろをストレッチする事ができます。
ふくらはぎ(腓腹筋)をストレッチするためには、膝を伸ばした状態で足首を上の方向へ曲げる事が大切です。
そのため、座ってでも行うことができます。
また、しっかり水分をとることを意識しましょう。
脊柱管狭窄症の方は、後ろ側の筋肉が硬くなりやすく、ただでさえこむら返りを引き起こす状態になっています。
そのため、ミネラルが不足すると、さらにこむら返りを引き起こす可能性を高めてしまいます。
適切なストレッチと水分補給、そして良い姿勢を保つことが、脊柱管狭窄症とこむら返りの両方を予防することにつながります。