脊柱管狭窄症と飲酒の関係性について
脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)にかかった人の飲酒は問題ないのでしょうか?
脊柱管狭窄症に悩む方の中にも、いわゆるお酒(アルコール)好きの方はいると思います。
医師に脊柱管狭窄症と診断され、腰痛を発症していても、アルコール好きの方にとって飲酒はやめられないことの一つです。
でも、同時に、脊柱管狭窄症に飲酒が問題ないかどうかも気になるところではあります。
ここでは、脊柱管狭窄症と飲酒(アルコール)の関係性についてご説明します。
脊柱管狭窄症で飲酒はマズいの?
飲酒がどうのというお話の前に、まずは脊柱管狭窄症についてご説明します。
脊柱管狭窄症は、腰痛や坐骨神経痛、間歇跛行(かんけつはこう)といった症状が現れる疾患で、日常生活に大きな影響をおよぼします。
脊柱管狭窄症は、腰痛のような痛みや神経症状が強いです。
そのため、排尿障害や肛門周囲の感覚消失や下肢の虚脱などの重傷例では手術する場合もあります。
ちなみに、加齢によって多かれ少なかれ脊柱管は狭窄(狭くなること)してしまいます。
中には、それだけで痛みを伴うこともあり、悩んでいる方も居ると思います。
そんな脊柱管狭窄症は、生活様式に大きく影響されますが、食生活も同様です。
特に飲酒では、腰痛との関連性が強く、痛みがある方が飲酒をすると、痛みを助長させてしまう恐れがあります。
ただし、飲酒と脊柱管狭窄症の関連性は低く、大きなリスク要因とはなりません。
しかし、すでに脊柱管狭窄症と診断されている方は、多量の飲酒は控えた方が良いでしょう。
脊柱管狭窄症で飲酒は控えた方が良い理由は?
脊柱管狭窄症の方が飲酒を控えた方が良いのは何故でしょうか?
実は、脊柱管狭窄症で困ることというのは、神経症状や間歇跛行よりも「痛み」です。
じっとしている場合や寝ている場合でも激しく痛み、常にストレスにさらされ、精神的にも非常に辛いです。
少量の飲酒であれば、血行が良くなるから、飲む方も居ると思いますが、大きな間違いです。
脊柱管狭窄症の方が、寝ている時もに痛みがある場合、原因のほとんどが炎症によるものです。
炎症による痛みが生じている際に飲酒をしてしまうと、炎症を助長させてしまうので、絶対におススメしません。
そのメカニズムとしては、アルコールを摂取することにより、体内では脱水状態が起こります。
脱水状態では血液は循環しにくく、筋の血行が悪くなります。
炎症というのは、組織を修復するために必要な事です。
そんな炎症によって血液を集め、組織を修復しているのにも関わらず、飲酒によって循環は悪くなるのです。
そのため、より多くの血液が必要になることで炎症が強くなってしまいます。
炎症が強くなるという事は、痛みも増すということになり、ご本人にとても非常にツラい状態が続くことになります。
そんな炎症が長引くと、筋繊維の繊維化や骨がもろくなり変形してしまう恐れもあります。
脊柱管狭窄症による痛みが強い日は、「じっとしていたら痛みがない」という程度に回復するまで飲酒は辛抱しましょう。