ぎっくり腰でサウナへGO!…って本当?
ぎっくり腰になったときの対処法としてよく言われることにお風呂やサウナがあります。
ぎっくり腰が痛くてもサウナで温めたほうがよいとか。
普段よりさらに長い時間我慢してサウナに入っていたほうがいいとか。
よく聞かれると思います。
また、お風呂でシャワーを当て続けること!なども耳にすることがあります。
ではぎっくり腰になったときにサウナやお風呂は有効なのか?
ここでは、ぎっくり腰とサウナの関係性についてご説明します。
ぎっくり腰にサウナ神話はどうなのか?
ぎっくり腰にサウナという神話(?)は本当なのでしょうか?
答えはNO!です。(急性期に限る)
理由としては、ぎっくり腰とはいわゆる急性の症状(炎症)であるからです。
それを、サウナで思いっきり温めようというわけですからNOと申し上げたのです。
ぎっくり腰とは、簡単に言うと腰の筋肉の炎症(急性)です。
捻挫をして足が腫れたり、打撲をして「たんこぶ」ができたのと同じような状況です。
スポーツ選手が、けがをして冷やしているのをご覧になったことがあるでしょう。
野球のピッチャーが使った肩を冷やしながらインタビューを受けていますよね。
つまり、ぎっくり腰になってすぐにサウナなどで温めることは、たんこぶをつつくこと、まさに「傷口に塩を塗る」こととなるわけです。
だから、温めるよりも冷やしたほうがよい、というのが現在の医学界の常識です。
冷やすという行為は、患部の余計な腫れを抑えたり、痛み物質などが増えすぎたりするのを抑えてくれます。
さらに、氷などで冷やしたのちに氷をはずすと、冷やした部分に通常より多くの血液が流れます。
そのため、痛みを引き起こす炎症物質や疲労物質、腫れのもととなる余計な水分を押し流してくれるわけです。
もちろん、いつまでもサウナがダメなわけではありません。
2、3日から1週間くらい経ってから痛みが軽減し、ある程度動けるようになれば今度は逆にサウナ等で温めるほうが有効になります。
基準としては、ぎっくり腰になった直後(1,2日)、じっとしていても痛みがある、などあれば、サウナは絶対にやめたほうが良いです。
ぎっくり腰でサウナ~タイミングが重要です~
ぎっくり腰にはサウナはよくないと書きました。
しかし、ぎっくり腰の状況が変わってくれば、むしろサウナで温めることは有効です。
ここでは冷やすときの注意点やぎっくり腰でサウナへ行ってもよい状況になってからの注意点をお伝えします。
まず、ぎっくり腰になった直後は冷やすことが大切と書きました。
いわゆる「アイシング」ですね。
捻挫後の処置としては一般的で、病院以外の場所でも、常識のようになっているでしょう。
ぎっくり腰の冷やし方ですが、理想は「氷」を使うことです。
ビニール袋に氷をいれ、患部を包むくらいの大きさにします。
まずは、腰が痛くない楽な姿勢をとり、患部に直接氷を当てるようにします。
このときのポイントは「直接当てる」ということです。
あまりに冷たさで痛い場合は薄手のタオルなど挟むことはよいでしょう。
しかし、効果的なのは直接肌に充てることと言われています。
時間は20分前後が理想的です。
氷であれば、冷やしている最中に眠ってしまっても溶けてしまうので冷やしすぎることはありません。
頻度は理想で2,3時間に1回が良いでしょう。
冷やす際の注意点として、まず保冷剤を使うのは避けたほうが良いです。
理由としては溶けにくいということがあります。
長く冷やせるという点ではよいのですが、もし眠ってしまった場合、皮膚の温度が下がりすぎ、凍傷になる危険があります。
保冷剤しかないのであれば、タオル等でくるんでから使用すること、眠らないように気を付け、20分ほど経過したら外すことなどをお勧めします。
さて、冷やす時期を超えて、徐々に痛みも楽になり、動けるようになってくると今度は温めるようにしていきます。
こうなれば、いざサウナへGo!でもいいです。
・・・が、やはりまだ痛みがある状況では注意が必要です。
基本は、まずはサウナにあまり長い時間入らないこと、あまり高い温度のサウナに入らないことです。
もちろん、入っているうちにぎっくり腰の痛みがでてくるようであれば、無理をしないことです。
その場合は、サウナから出たのちに、またぎっくり腰を氷で冷やすことをお勧めします。
何事も時期とタイミングが重要です。サウナもアイシングもうまく利用してぎっくり腰から早く抜け出しましょう!