ぎっくり腰と耳鳴り~どっちが原因?
ぎっくり腰になった方の話によると、中には「耳鳴りがする」という方がいらっしゃいます。
ただし、ぎっくり腰の場合、痛みの症状のほうがあまりに強烈と言えます。
そのため、耳鳴りを気にしている暇がないというのもよく聞く話です。
しかし、腰と耳ということを考えると、場所も遠いですし、関係がないような気もしますね。
さて、耳鳴りとぎっくり腰に関係はあるのでしょうか?
ここでは、ぎっくり腰と耳鳴りとの関係性についてご説明します。
ぎっくり腰と耳鳴りに関連性はない?
ぎっくり腰と耳鳴りはよく聞くことですが、関連性についてはどうなのでしょうか?
基本的に、ぎっくり腰と耳鳴りに「直接的な」関連性はないとされています。
しかし、「間接的に」は関係していると考えられています。
その理由としては、2つのことが考えられます。
ぎっくり腰、耳鳴りともに自律神経が関連している
一つ目は耳鳴り、ぎっくり腰ともに自律神経の乱れに関連することが挙げられます。
まず、自律神経の乱れですが、耳鳴りと自律神経の関係性はよく言われていることです。
自律神経は、いわゆる体のバランスを保つ神経です。
脈や唾液の分泌、消化器官の働きや体温、汗のかきかたなど様々な体の働きをコントロールしています。
もちろん、何をもって自律神経が乱れているかを判断するのはとても難しいことです。
日常生活でのストレスなどが大きく関連しています。
そして自律神経の働きが乱れている状態では、体を支える筋肉の働きも悪くなります。
(自律神経のうち、交感神経が過剰に働くと筋肉がこわばるといわれています。)
当然、腰を支える働きもうまくいかなくなり、ぎっくり腰になるリスクも増すわけです。
二つのことが直接的には関連していなくても自律神経を介して間接的につながっているわけです。
ぎっくり腰と耳鳴りの姿勢による関連性
二つ目は、姿勢の関連性です。
肩こりから耳鳴りや頭痛がでることはよく知られている話ですよね。
体よりも頭が前にあるような姿勢(パソコンやスマホを見るときの姿勢)で長時間いると、首から背中、腰の筋肉が強くこわばるといわれています。
そのため、肩こり、耳鳴り、頭痛などの症状とともに慢性的な腰痛になることがあり、さらにぎっくり腰にもなりやすくなるわけです。
耳鳴りとぎっくり腰は必ず同時になるものではないですが、体の不調を示すサインであることにまちがいはありません。
ぎっくり腰と耳鳴り~肩こり対策も同時にできる?~
ぎっくり腰と耳鳴りは、完全に同時に起こるというものではありません。
耳鳴りがするなぁと思ったらぎっくり腰になったり、ぎっくり腰になったと思ったら耳鳴りに気づいたり、ということの方が多いようです。
直接的な関係よりも、自律神経や悪い姿勢といったものが間に入るためと考えられています。
耳鳴りの対処として、まずは耳鳴りに気づいた時点で専門医の受診をお勧めします。
耳鳴りだけで受診というのは面倒という方もいるかもしれませんが、耳鳴りには複数の原因があり、中には脳の問題が潜んでいる場合もあるからです。
・・・といいながらもほとんどの場合、脳や耳そのものには問題ないことが多いのが現状です。
対策としては自律神経の乱れを整えることが最初でしょう。
さて、いったいどうするのか?
いろいろな方法があり、自分に合った方法をさがしていくことになります。
肩こり対策
ゆっくりとぬるめのお風呂につかったり、首周り(背中も含むことがポイント)の体操を行う
生活リズムを整える
食事・睡眠・活動・休息のメリハリをつける、すなわちON/OFFのある、メリハリのある生活習慣を心がける。
朝日を浴びる、軽い運動や腹式呼吸などが有効です。
すべてを完璧に行おうとすると逆効果で、食事をとる時間だけを一定にする、起きる時間を一定にするなど無理のない範囲で行うことが重要です。
姿勢を良くする
次に、姿勢に関してですが、これも自律神経と同様に完璧を目指そうとすると逆効果です。
軽く顎を引く、お腹ばかりが出ないようにする、程度の意識から始めましょう。
背筋を伸ばす、胸を張るなどが一般的かもしれません。
しかし、多くの場合、やり過ぎて逆にぎっくり腰になりやすい姿勢になることが多いようです。
そのため、無理によい姿勢でいることを続けようとしない方が良いでしょう。
それよりも、何かと軽い体操、運動を行ったほうがよっぽどぎっくり腰(腰痛)の緩和や予防につながります。
ぎっくり腰になる場合、耳鳴りも含めていろいろな症状を併発することが多いです。
しっかりと自分の症状を見定めながら適切な対処を行っていきましょう。