ぎっくり腰とマットレスは関係あるの?~ぎっくり腰と寝方~
ぎっくり腰にマットレスが重要だと聞いたことがある方は、結構いらっしゃると思います。
ぎっくり腰になった方がよく「寝方が悪いんかねぇ?」ということがあります。
眠り方は、ぎっくり腰になる直接的な原因ではありません。
しかし、眠り方によって体の疲労の蓄積具合が変わることからマットレスの違いによる影響は少なくないでしょう。
姿勢の矯正になるか、悪い姿勢で固めてしまうかなどもマットレスの影響と言えます。
ここでは、ぎっくり腰とマットレスとの関係性や、良いマットレスの選び方などについてご説明します。
ぎっくり腰にマットレスが大切な理由は?
ぎっくり腰は、マットレスの良し悪しだけですべてが解決するわけではありません。
しかし、1日の1/3の時間を睡眠時間として使っているわけですので、マットレスによる体への影響が大きいこともうなずけるでしょう。
マットレスがなんとなく大切なのはわかっていただけたと思います。
それではぎっくり腰にならないために、なぜマットレスが大切かについてお話していきたいと思います。
そもそも、マットレスの主な役割は「体重の分散」です。
体のいろんな部分にかかる圧を分散し、均等にすることで包み込まれているような安心感を得るとともに、局所への圧迫を減らしてくれるのです。
もちろん、マットレスはただ沈み込めばいいわけでもなく、適度に反発をしてくれることで、寝返りが行いやすいというのも大切な役割です。
いくら休んでいるといっても、何時間も同じ姿勢でじっとしていれば筋肉や関節はこわばってしまいます。
起きたときに体がこわばった感じがするのは、あまり寝返りを打っていないことが多いようです。
このような状態で、ふと中腰を取ったときにぎっくり腰になることが頻繁に見受けられます。
安眠を得ながら、自然と寝返りを行っているというのが理想的な眠りであると考えられています。
このようにマットレスは大変重要なものであります。
しかし、それだけでぎっくり腰にならないわけでもないし、ぎっくり腰の予防も完ぺきではありません。
自分の身体にあったマットレスを選んだうえで、規則正しい生活を行い、適切な睡眠時間を確保する。
当たり前のようですが、マットレスもその手段の一つと考えていただいたほうが良いように考えます。
今使っているマットレスを見直して、寝心地について改めて考えてみませんか?
ぎっくり腰とマットレス~低反発?高反発?~
ぎっくり腰を予防するための手段としてマットレスも適切なものを選ぶ必要があることは書きました。
ではここでは、ぎっくり腰に対してマットレスをどうやって選んでいくべきかをお話していきたいと思います。
まずは、今自分が寝ているマットレスを見てみましょう。
いつも寝ていて、身体のあたる場所が弾力性がなくなってへこんでいませんか?
いわゆる「へたっている」というような状態です。
体重の圧が分散できなくなっている状態なので、買い替え時かと思われます。
ただ、いざ買い替えるとなっても、どのように選ぶべきなのかわからない方が多くいらっしゃると思います。
よく話題に出るのが「低反発」がよいという話です。
実は、これには誤解があるのです。
ぎっくり腰の人たちすべてに低反発のマットレスが良いかというとそうではありません。
低反発マットレスとは、反発力が低くて体の形やラインに合わせてマットレスが沈み込んでいきます。
さらに反発力が低いため、沈んだ形がそのままになっています。
逆に、高反発マットレスでは、沈み込んだ後にマットレスの持つ反発力、弾力性で沈み込んだ部分を押し戻そうとしてくれるものです。
低反発は、体のラインに合わせてくれるが、あまり柔らかいと寝返りをうちにくくなります。
一方、高反発は、沈み込み過ぎを抑えるとともに寝返りを打ちやすいが、圧の分散が行いにくいというそれぞれのメリットが・デメリットあります。
ではどのようにして選んでいくのか?という話になりますね。
実はどちらがいいというわけではなく、「自分の体重にあったマットレス」を選ぶ必要があるのです。
低反発、高反発といっても反発力は各メーカーや種類によって様々です。
その反発力と自分の体重を合わせながら選んでいくことが大切です。
例えば、体重の重い人が低反発のマットレスを使うとあまりの重さに体が沈み込みすぎて、腰痛の原因となってしまいます。
逆に、体重の軽い人が高反発のマットレスを使うと局所への圧が強くなりすぎます。
それとともに、背中の一部が浮くように隙間が空いてしまい、さらに局所への圧が強くなります。
(いわゆるつぶれたせんべい布団で寝ている状態)
マットレスを選ぶときには、反発力の数字を見ることが大切です。
N(ニュートン)で示されていることが多いです。
- 体重60㎏以下であれば、100~150N
- 体重60~80㎏であれば、120~160N
- 体重80~100㎏であれば、140~180N
- 体重100㎏であれば、160~200N
くらいが目安とされています。
実際に寝てみて、軽く包み込まれている感じがあるかだけでなく、ごろごろと寝返ってみてください。
包み込まれている感じがして、自然と無理なく寝返りをうつことができれば、おおむねあっているといえます。
あとはご自身の感覚で寝心地の良いものを選んでみてください。
適切なマットレスを選んでよい睡眠を行い、ぎっくり腰を予防していきましょう!