坐骨神経痛と肩こり~首も腕もしんどいです~
坐骨神経痛の方から「首とか、肩、腕までこった感じがしますが、肩こりと坐骨神経痛と関係はありますか?」・・なんて質問を耳にすることがあります。
坐骨神経痛は一気に改善することが少ないため、長期にわたって患う方が多いです。
そのため、酷い肩こりなど、いろいろな症状が坐骨神経痛と関係あるのかも・・・と不安になるのも仕方ありません。
ここでは、坐骨神経痛と肩こりの関係性についてご説明します。
坐骨神経痛と肩こりは関係あるのか?
では、実際のところ、肩こりと坐骨神経痛にはどのような関係があるのでしょうか?
結論を言えば、直接的には関係ありません。
坐骨神経痛は、坐骨神経を筋肉やヘルニアによって圧迫するのが原因です。
坐骨神経が指令を出しているのは腰より下、足先までの特定の部分だけですので、背中や首、ましてや腕にまで症状を出すことはあり得ません。
腰椎椎間板ヘルニアの場合も同様で、ヘルニアが出ているところよりも上の部分に症状を出すこともありません。
しかし、あえて「直接的には」関係ないと書いたのにも意味があります。
坐骨神経痛になっている方、なりやすい方は、同じように首にも負担をかけやすいのです。
そのため、頚椎(けいつい)椎間板ヘルニアを合わせて持っていたり、肩こりを持っていたりするのもあり得る話です。
負担をかけやすい要因としては「姿勢」の問題が挙げられます。
首から腰まである背骨は頭をてっぺんに乗っけた1本の湾曲した棒のようなものです。
そのため、首も腰もつながっているので、どこかの姿勢がくずれたり、ゆがんだりすれば離れたところも合わせてゆがんでしまいます。
姿勢以外にも、坐骨神経痛になる方の生活習慣が肩こりにもなりやすいことが多いのです。
長時間の運転やパソコン作業が多い、書き物が多い、荷物をよく運ぶ、斜めがけのカバンを使っているなど、あげればキリがありません。
姿勢や習慣の影響は思ったよりも大きいものですし、直しにくいものです。
ちょっとだけでも姿勢に気を付けて坐骨神経痛や肩こりを解消しましょう。
坐骨神経痛と肩こりが出る場合の対処法は?
坐骨神経痛と肩こりは直接的な関係はありません。
しかし、姿勢や生活習慣による背骨の負担という共通の原因で、肩こりにも坐骨神経痛にもなりやすいことは前述しました。
では、坐骨神経痛に肩こりも伴う場合、どんな注意点や対処があるのでしょうか?
まずは、肩こりに加えて腕や手のしびれがあるかどうかを確認してみてください。
腕や手にしびれがある場合、頚椎(けいつい)椎間板ヘルニアの疑いがあります。
頚椎椎間板ヘルニアでは、首、背中、腕、手先まで痛みやしびれが広がり、ひどい時には眠れないこともあります。
しびれの症状がある場合は、まずは一度病院への受診をお勧めします。
坐骨神経痛と肩こりの関係では、対処も姿勢や生活習慣に対してのものが重要です。
姿勢に関しての注意点としては、基本的に「理想の姿勢を追い求めない」ことです。
少し意外かもしれませんね。
理想の姿勢は、確かに負担が少ない良い姿勢ですが、そればかり追い求めて固めてしまうと、ロボットのようにコチコチになってしまうのです。
ですから、ある程度の姿勢を意識しながら、少しずつ気をつける程度の方が良いでしょう。
良い姿勢としては、座っていても、立っていても、まずは左右均等に体重をかけて軽く顎を引く、骨盤を起こすことから始めてみましょう。
キープするのは結構大変ですが、座っている場合はお尻の後ろ半分にタオルを挟む、腰と背もたれの間にクッションを入れるなども一つの方法です。
肩こりがある場合、日中の姿勢が注目されがちですが、実は寝ているときの寝方も大切です。
坐骨神経痛も併せている場合はなおさらですね。
横向きの場合は、膝の間に大きめのクッションを挟んだり、大きめのクッションを抱っこするように寝るなどは有効です。
枕は、実際に寝て、寝返りをうってみるとよいです。
くるりんとスムーズに頭が回転すればとりあえずはよい高さとされています。
日ごろの姿勢を見直して坐骨神経痛も肩こりも解消しましょう!