坐骨神経痛と痙攣(けいれん)~足がつる?~
坐骨神経痛というのは、とても不快な症状を出します。
腰痛、お尻のしびれ、大腿部のしびれ、足の裏などなど・・・
そんな坐骨神経痛の症状の中でよく耳にするのが、足の痙攣(けいれん)です。
ただでさえツラい坐骨神経痛で、さらに足の痙攣が起きやすくなったという方がけっこういらっしゃいます。
さて、この痙攣と坐骨神経痛、どこまで関係あるのかを書いていこうと思います。
坐骨神経痛で痙攣が起きる理由は?
坐骨神経痛で痙攣が起きるという理由はなんでしょうか?
坐骨神経痛の時に足がつる、痙攣するというのは「こむら返り」と言われるかもしれません。
この足の痙攣は、実はいろいろな原因があって、一言では語れません。
筋肉の問題、筋肉に指令を出す神経の問題、血流など循環の問題、リンパの流れの問題、肝臓などの問題・・・と様々なものが考えられます。
そして、坐骨神経痛になってから足が痙攣しやすくなる方も多くいらっしゃいます。
その理由は、坐骨神経痛の原因である「坐骨神経」は、筋肉に指令を出す神経も含みますので、筋肉の働きも悪くなるからです。
そのため、神経への圧迫がひどいと「つま先」が挙がらない、かかとが挙がらないなどの麻痺のような症状を起こすことも多いのです。
坐骨神経痛の初期症状として、筋肉の伸び縮みがうまくいかなかったり、疲労しやすくなったり、結果として痙攣が起きやすくなります。
さらに、筋肉には「筋肉同士で協力して働く機能」があります。
つまり、ある筋肉が働くときには、その筋肉と真逆の働きをする筋肉が自動的に緩むのです。
坐骨神経痛で片方の筋力が落ちると、反対の働きをする筋肉が緩みにくくなります。
そのために、緩むはずの筋肉に疲労が溜まり、結果として痙攣をおこしやすくなるのです。
坐骨神経痛では、筋肉がただでさえ痙攣しやすい状況です。
それなのに、さらに不快な痛みも持続するため、まわりの筋肉の緊張も常に高まっている状態で、足への負担はたまる一方です。
しかも、一度痙攣を起こした筋肉は、それが治まっても、また痙攣しやすい状況が続くので悪循環です。
たかが痙攣、されど痙攣、決して安易に考えずに注意していきましょう。
何よりも、まずは坐骨神経痛の対処をしっかりと行ってくださいね。
坐骨神経痛と痙攣への対処法~ゆっくりゆっくり~
坐骨神経痛の症状に筋肉が痙攣(けいれん)しやすくなることがあると書きました。
では、そんな痙攣が起きてしまった筋肉には、どのような対処が有効なのでしょうか?
まずは坐骨神経痛の場合、「太もも裏」や「ふくらはぎ」、「足の裏の筋肉」が痙攣しやすくなると言われています。
対処としては、基本的にはゆっくりとのばすこと、つまりストレッチが有効です。
痙攣しているときに強引に伸ばそうとすると筋肉が断裂してしまいます。
なので、坐骨神経痛で痙攣が起きた場合は、ゆっくりじんわりと伸ばすことが大切です。
およそ20秒くらいは伸びた状態でじっと待つことが大切です。
ふくらはぎがつった場合、直後であれば、ゆっくりとつま先を自分の方に起こして伸ばしたり、タオルを足先に引っ掛けて伸ばすなどの方法が有効です。
また、寝ていてつった場合にはゆっくりと椅子に座って、かかとを床につくようにするとふくらはぎが伸びてきます。
慣れてきたら、今度はただ立っているだけでもふくらはぎのストレッチになります。
ふくらはぎ以外だと、足裏や足の指が痙攣することが多いとされます。
この場合は、ストレッチで伸ばすのが難しいです。
そこで、代わりに足裏のマッサージが有効です。
いわゆる青竹ふみや、ボールを足裏でごろごろなどするだけでも足裏は柔らかくなります。
すると、足の痙攣がおさまるだけでなく、痙攣しにくい足なれるということです。
坐骨神経痛による足の痙攣などはありがちな症状ですが、きちんと対処することで再発も予防でます。
ゆっくりゆっくりとストレッチを行っていきましょう。