坐骨神経痛とエアロバイク~こげばこぐほど楽になる?~
- 「坐骨神経痛なのですが、何か運動はした方がいいですか?」
- 「エアロバイクは坐骨神経痛の時にはやっていいですか?」
そんな質問を聞くことがよくあります。
多くの人は、坐骨神経痛などの症状が出て、初めて自分の身体を見直すことが多いですね。
さて、エアロバイクなどの有酸素運動が坐骨神経痛に対してよいか悪いかという話ですが、「とても良い」ということが言えます。
エアロバイクは、自宅の中やジムの安定した環境でできる手軽な有酸素運動です。
いろいろな形のエアロバイクがあり、一般的な自転車のようなものや中には「背もたれ」が付いているものもあります。
運動の方法もわかりやすく、運動量も調節しやすいのが特徴です。
坐骨神経痛にエアロバイクが良い理由は?
エアロバイクは、坐骨神経痛に対してなぜ有効なのでしょうか?
それは、筋肉の状態をよくしたり、筋肉への循環がよくなるといった点で非常に有効と考えられています。
もちろん、エアロバイクだけすれば、坐骨神経痛が治りますということまでは言い過ぎですが・・・
坐骨神経痛は多くの場合、お尻周りの筋肉が硬くなったり、その状態で長時間同じ姿勢を取ることで坐骨神経を圧迫し、出現する不快な症状です。
そのため、腰やお尻周りの筋肉の循環を改善することはとてもよいことです。
全身の循環を改善することが期待できるエアロバイクは、とても有効といえます。
さらに、足を一定のペースで回すことで足の筋肉を適度に使うことにもなり、トレーニングも兼ねることができます。
ウォーキングでも同じ?という質問も聞かれますが、ちょっと違います。
坐骨神経痛の場合、足に不快な痛みやしびれが出現しているので歩き方がぎこちなくなるだけでなく、一部の筋力が落ちているケースが多いので、つまずくリスクが高くなることが考えられます。
その点、エアロバイクは安定した状況で運動ができますので、有効なのです。
症状が出ているほうの足に力が入らなくても症状のない方の足をメインでこげば、結構スムーズに運動できるものです。
坐骨神経痛の場合、運動はした方がよいのですが、運動の方法は症状に応じて選択する必要があります。
その点からも、エアロバイクはとてもよい運動ですので、ぜひお試しください。
坐骨神経痛にエアロバイク~有効だけど・・・~
坐骨神経痛に運動は有効ですし、エアロバイクはウォーキングと比べてもよりリスクが少なくできる運動ですのでさらに良いといえるでしょう。
しかし、エアロバイクも万能ではありません。
坐骨神経痛の方がエアロバイクで運動してしびれが強くなったなんてことも聞くことがあります。
これは一体どういうことでしょうか?
ポイントは、エアロバイクの座り方にあると考えられます。
楽な姿勢でエアロバイクをこいでいると腰が曲がったり、骨盤が後ろに倒れたりします。
この状態でこぎ続けると腰への負担は増加してしまうのです。
さらに、そのような座り方でサドルの高さ設定が高すぎると、こぐときの左右へのブレが大きくなり、骨盤のゆがみにもつながってしまうのです。
逆に、サドルが低すぎても骨盤が後ろに倒れやすくなるということになってしまいます。
サドルの高さ設定としては、こいだ時に骨盤が左右や前後に揺れない程度の高さが理想とされています。
また、負荷量が強すぎる(ペダルが重すぎる)ことでも坐骨神経痛を悪化させかねません。
ペダルが重いと、体の左右への揺れが大きくなり、腰やお尻に負担を強いることになります。
エアロバイクは、基本的にはゆったりと20分以上できるのが理想とされますので、重い負荷で無理に頑張ることにあまり意味はないのです。
無理に重い負荷で頑張るくらいなら、軽い負荷で姿勢が崩れないように頑張る方が坐骨神経痛には効果的でしょう。
エアロバイクを有効に使って腰やお尻を鍛え、坐骨神経痛を緩和していきましょう。